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スリングとの出会い

このページでは、私がスリングに出会い、オリジナルのはぐスリングを開発して、ネットショップを開店するまでを書いてみました。
これからスリンガーを目指す方、すでにスリンガーとなっている方、また1人で悩んでいる方へ、多少でも参考になればと思っています。
眠らない2人目 バスタオルでハンモック? インターネットで情報収集
保育園の入園内定 泣き叫ぶ子と赤ちゃんと インターネットで探す抱っこ紐
赤ちゃんとお買い物 スリングとの出会い スリングに奮闘
娘の笑顔 いつでもどこでも、スリング! ちょっとした不満…?
オリジナルのスリング ネットショップ開店へ向けて  
眠らない2人目
「2人目はよく寝てくれるから楽だよ」と誰もが言います。しかし、我が子の場合、退院してきてからほとんどまとめて寝てくれることはありませんでした。上の子は保育園に通っていましたが、その間掃除をすることも、洗濯をすることもままならず、2人目を抱っこし、おっぱいをあげ、布団に寝かせては泣くのでまた抱き…の繰り返し。抱っこしながらこちらがベソをかく始末でした。産後のマタニティブルーや上の子との関わり、家事をしなければならないのに…という焦り、産後のことで外出もできず、自分だけが取り残されたような気持ち、それらのイライラが募って、ノイローゼになりそうな日々でした。
バスタオルでハンモック?

ずーっと抱っこしっぱなしですから、当然腕も疲れます。また、宅急便や集金が来た時など、寝かせたまま泣かせておくか、ずり落ちそうになるのをこらえながら抱っこしてハンコや現金を渡すしかありません。どうにかして片手だけでも自由にならないか…。そうすれば少しは家事もこなせるのに…。

その頃は寒い時期だったので、赤ちゃんを厚手のバスタオルやおくるみごと抱っこしていました。このままハンモックのようにぶら下げられたらいいのに、と思い、シーツを背中で結んでみようか、バスタオルを2枚つなげて作ろうかと真剣に考えていました。もちろん新生児用の抱っこ紐も使ってみましたが、結局手で支えなければならないこと、装着に時間がかかってかえって大泣きする原因になってしまったことから、家では役に立ちませんでした。


インターネットで情報収集

そんな私のささやかな気分転換は、赤ちゃんが少し寝たときに楽しむインターネット。家に閉じこもっていた私には外界とつながる貴重な手段です。その上TVと違い、自分の知りたいことがいくらでも検索できる手段でもありました。そこで、この状況を打破するべく、口コミサイトやオークションなどで少しでも赤ちゃんが寝てくれて自分が楽になれるようなグッズを探し回りました。生後1ヶ月半を過ぎた頃、インターネットで購入したのは胎内音の鳴るミニ-のぬいぐるみ。藁にもすがる思いで使ってみると、ようやくいくらか寝てくれるようになったのでした。

保育園の入園内定

私は産休明けでの職場復帰を目指していたので、保育園に通園するときの手段を考えました。1人目のときは家から近い無認可保育園に通っていたのですが、月7万の保育料で2人も通わせるのは経済的に厳しいため、少し遠いけれど公立の保育園に入園を希望していました。奇跡的に2人揃って入園の内定が出たのですが、これまでの保育園に比べると倍以上遠く、その上踏切を越えて行かねばなりません。朝夕は車で踏切や高架下を抜けるのは至難の技で、車での送迎は全く無理といっていい状況です。自転車か徒歩で通うしかないと覚悟を決めましたが、狭くて車止めの杭がある開かずの踏切を越えるか、やはり車止めの障害物のある地下道を通らなければなりません。首の据わらない2ヶ月と2歳1ヶ月の我が子を連れて、どうやってこの難所を越えるかが最大の問題でした。

泣き叫ぶ子と赤ちゃんと

保育園の入園説明会で、初めて私は赤ちゃんと上の子を連れて1人で出掛けることになりました。ちょうどその日は赤ちゃんの1ヶ月検診でもあり、赤ちゃんは新生児にも使える3Wayの、頭を手で支えるタイプの抱っこ紐を使って抱っこして行きました。保育園まではおばあちゃんが車で送ってくれたものの、そこから先は1人です。人見知りの上の子は、保育園の敷地に入ることすら拒み、片手で赤ちゃんを支えながら上の子の手を引っ張りましたが、泣いて暴れるのでどうにもなりません。仕方なく1度園舎に入り、そこにいた先生に赤ちゃんをお願いして上の子を抱っこして会場に入りました。

慣れない保育園で泣き叫ぶ上の子と手の離せない赤ちゃん、それに荷物を持って、私にとって初めての2人連れの外出は、神経を使い体力的にも精神的にもぐったりしてしまいました。まだ外出先が保育園で短時間だったのは幸いでしたが、あと1ヶ月後にはこの状況が毎日になるのだと思うと、どうしたらいいのか、帰り道、私は途方にくれてしまいました。

インターネットで探す抱っこ紐

1人目を保育園に送るときは車か、A型のベビーカーを使用すれば問題ありませんでした。しかし、今度は2人です。下の子の首が据わればおんぶして自転車で通えますが、まだ生後2ヶ月では抱っこ紐で抱くことも、自分が自転車に乗ることも心配でした。そこでしばらくはベビーカーで通うことにし、首が据わらなくても使える抱っこ紐を探すことにしました。

それまで私は抱っこ紐をあまり使ったことがなかったので、新生児用の抱っこ紐についてはほとんど無知でした。今でこそベビービヨルンやスナグリ、スリングのことを知っていますが、この当時私はネットサーフィンをしてひたすら抱っこ紐を探し続けました。ようやくこれは良さそうだと思い、購入したのはスナグリキャリーでした。

赤ちゃんとお買い物

スナグリキャリーは、外袋の中に赤ちゃんのお尻を支える中袋が縫い付けてあり、すっぽりとカンガルーのように赤ちゃんが入ってしまう構造です。まだ据わっていない不安定な頭は、外袋の口をきゅっと締めることにより固定されます。これまで手で支える形式の抱っこ紐を使用していた私には、両手を離していられることに、まず大感激でした。実際、2人の保育園グッズを作るために隣駅の手芸店に出かけるときにも使用しましたが、これまでの私には考えられないほど自由に行動することができたのです。

ただし、いくつか問題点がありました。それは、腰に負担が来るという事。もともと肩こり・腰痛持ちの私には、1時間もすると腰に負担が来始め、抱っこしていられるのは2時間が限度でした。また、赤ちゃんが寝てしまうと、体がよれて首がぐにゃりと曲がってしまいます。赤ちゃんのお尻は中袋で固定されていますが、外袋は赤ちゃんの体を固定するようには作られていません。ですから赤ちゃんの体がよれてしまうと、手で支えなければならず、結局片手が使えない状況になってしまうのでした。

スリングとの出会い

スナグリキャリーを使って赤ちゃんと買い物に行った後の疲れ方はひどいものでした。これで上の子を連れて荷物を持ち、さらに仕事をこなすことができるのだろうか?不安になった私は仕方なく、2人乗りのベビーカーを購入しました。(このベビーカーは大きいのに操作性抜群で、私のお気に入り育児グッズのひとつになりました(^^)。) このベビーカーで通ううち、おなじクラスにスリングを使っているお母さんを見つけました。これこそ、私があの苦しいときに考えていた"バスタオルでハンモック"そのものではありませんか!早速、思い切って彼女にスリングのことを聞いてみると、「私もスナグリを使ったけど、これを使ったら他のものなんて使えないわよ!」と言うのです!

   そういえば、出産で入院していた時、たまたまTVに出ていた知り合いのバースエデュケーターさんも、やはり保育園の送り迎えにこのスリングを使っていました。「バースエデュケーター」というのは直訳すれば「お産の教育者」。その人も使っているのだから、やはりスリングはいいものかも…と早速インターネットで調べてみることにしました。

スリングに奮闘

インターネットでスリングを購入し、使い始めたのは下の子が生後3ヶ月頃のこと。いろいろ調べ、比較検討の結果、アメリカのラ・レーチェリーグ(母乳育児推進団体)の推奨するCDM社の"Over The Shoulder Baby Holder (OTSBH)"というスリングを選びました。他のメーカーに比べてクッションが厚く、しっかりしているという評判でした。実際に届いてみると、袋に入った様子はちょっとしたクッションのよう。ワクワクしてどんなものかとすぐに赤ちゃんを抱っこしてみました。

…ところが、赤ちゃんはスリングに入れられるといやがって泣いて暴れ、落ちそうになるのでこちらも焦って四苦八苦。横抱きに入れると、布にもぐり込んだ状態になって、サイトで書かれていたように「すぐに安心してスヤスヤ眠ってしまいました」なんて状況にはどうしてもならないのです。しかもその様子を見ていた義母には、「苦しいんじゃないの?イヤだよね〜、こんなの」と言われ、期待が大きかっただけにさらに落ち込んでしまいました(T_T)。 しかし、めげずに何度か使ううち、ようやく赤ちゃんが横抱きを嫌がっているということが分かってきました。そこで全くの横抱きでなく、すこし斜めの横抱きにしてみたところ、機嫌良く収まってくれることを発見したのです。しかも、慣れてみれば今までの抱っこ紐で感じたような背中や肩、腰の痛みは全くと言っていいほど感じませんでした。


娘の笑顔

少し斜めの横抱きが良いとわかってからは、気分も楽になり、次は縦抱っこに挑戦してみました。本当は首が据わってからの抱き方のようですが、まだ小さいのでスリングの端のクッションが枕のようになり、ちょうど良い具合で赤ちゃんも嫌がりませんでした。初めてこの抱き方で保育園から連れて帰るとき、娘は外の景色を見、それから私の顔を見て笑いかけてくれたのです!春のポカポカ陽気の中、微笑む娘の顔を見て、言葉には言い表せないほどうれしくなりました。

そして、今度はスリングでの授乳に挑戦してみました。まずは斜めの横抱きにし、授乳してみました。すると、腕で抱っこしながらの授乳と同じように飲み始めたのです!授乳しながら両手が自由になるなんて!しかも、その後満足したのか、娘は飲みながら眠ってしまったのでした。

この一件で私はスリングの熱狂的な信奉者になりました。世の中に、こんなに便利なものがあったなんて!しかも、肩も腰も痛くない、装着も面倒ではない!いいこと尽くしのスリングに出会えて本当に良かったと思いました。

いつでもどこでも、スリング!

それからというもの、私はどこへ行くにもスリングで出掛けました。肩も腰も痛くないので、かさ張るベビーカーは必要ありません。特に上の子がまだベビーカーを使っていたので、2台で出掛けなくて済むのは本当に助かりました。実際に出掛けてみると、本当にこのスリングが便利だと感じる機会が多くなりました。ちょっと肌寒いときも、スリングにすっぽり収まっていれば赤ちゃんは1枚羽織っているのと同じですし、寝てしまったときに降ろす時も、私が頭を抜けば済むので起こすこともありません。

そして、このスリングが赤ちゃんに安心感を与えているかどうかは、上の子の行動を見ればわかりました。上の子は当時2歳でしたが、自分もスリングに入りたがり、収まると私にぴったりとくっついて、とても満足そうでした。上の子をこのスリングで寝かしつけたことも1度や2度ではありません。彼女はこのスリングの中で非常にリラックスしており、私も体重10kgの子供を抱っこしても、腰や肩の痛みはほとんど感じないのでした。

ちょっとした不満…?

しかし、使い込むうち、万能に思えたスリングにも少しずつ不満が出始めました。まず第一に、私が主に使用していた縦抱っこの態勢では、赤ちゃんがいつもリングに頭をぶつけてしまうこと。何度も位置を変えたりしてみましたが、結局リングカバーを作るほか解決の方法はありませんでした。

次に、抱く位置がいつも変わってしまうこと。テールを緩めてから装着するので、折角赤ちゃんがいい位置(大体おへその上に座るような感じ)にいたとしても、次に抱っこしたときはテールを引きすぎて赤ちゃんが上に来すぎたり、逆に引っ張りが足りなくて下過ぎたりするのです。赤ちゃんの位置が上過ぎると、私のあごに頭がぶつかります。下過ぎると重心が下がって歩くのに邪魔になり重く感じます。またテールの引っ張り加減で赤ちゃんの密着度も変わりますから、これは結構重要な課題でした。慣れれば良いのかもしれませんが、コツをつかむまでが大変だな…と感じていました。

次に、スリングを装着していると、思ったより荷物の出し入れが見えないこと。私はウェストポーチをよく愛用していましたが、赤ちゃんがいるので前側では使えず、お尻側で使っていましたが、貴重品の出し入れが見えず、何か落とす危険性がありました。結局、スリングの時は手提げバッグが一番使いやすいという結論に至りましたが、これだとすぐ使いたいミニタオルやティッシュ類がすぐに探せません。そこで良く使っていた裏技が、スリングのテールとは反対側の脇(私の場合右側)の隙間にお財布やハンカチ、時には携帯も突っ込むこと。抱っこ紐兼収納ポケットとして使用していたのでした。これだとちょっと買い物に行くときならバッグいらず。この方法は今スリングを使っている方にもオススメです。

オリジナルのスリング

そうこうする内、夏がやってきました。前述の通り、クッションのきいたスリングは非常に暑く、ただでさえ汗かきの私には耐えがたくなってきました。そこで、インターネットで調べた方法で、夏用のスリングを作ることにしました。さわやかで薄めの綿100%の生地を選び、アメリカからリングもや型紙も取り寄せ、早速製作。型紙やインターネットで調べた方法では納得のいく型にはならないので、自分で研究して大きさや縫い方を考えながら作りました。こうして私のオリジナルスリング第1号が完成しました!次の日、保育園に行くのに使ってみると、軽くて涼しく、とっても快適です。保育園でも先生たちに「新作!?自分で作ったの!」とびっくりされ、ちょっと鼻高々でした(^^)>。この試作品に味をしめた私は、その後いくつか生地違いでクッションの厚みや材質を変え、試行錯誤を繰り返して試作を続けました。前述のリングカバーを作って、夫にナゾの物体だと言われたり、家族にはいい加減あきれられていましたが、とても楽しく充実した毎日でした。

ネットショップ開店へ向けて

私がオリジナルのスリングをしていくと、保育園の先生たちにも好評でした。どこで手に入るのか聞いてくる方も多く、自分でも漠然とこういうものを作ってくれる会社がないかな…と考えていました。それを自分でやってみよう!と決心するに至ったのは先生の「自分で作って売ったらいいのに」の一言でした。そうか、自分で作ればいいんだ!仕入れや販売はそれまでの仕事で経験していたので、なんとかなるとは思っていました。しかし個人でやるということは、資金はもちろん仕入れ先や発注先もすべて自分で開拓していかなければなりません。

その日から、私はインターネットなどを駆使してあらゆる事を調べ始めました。そして姉のMAKIに相談したのをきっかけに、彼女も加わりこのオリジナルスリングを開発することになったのです。MAKIが試作し、私が実際に使用して大きさや使い心地、バランスや素材など、あらゆることを2人で相談し、試作に試作を重ね、ようやくこのはぐスリングを完成させました。このスリングには、私たちのこだわりがたくさんたくさん詰まっています。1人でも多くの方にこのはぐスリングの良さを知っていただきたい。そう考えて、私たちは、これからも頑張っていきます。

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